食卓で得た感動【発達障害の息子】

食卓で得た感動 【発達障害の息子】

自閉症スペクトラムを抱えた息子には、家庭内でのコミュニケーションに弊害があります。
健常者ならば、小学校3年生で意志の疎通に問題ない年齢ですが、息子の場合は【自分の意志、伝えたいことを発言できない】という弊害があるのです。

私達の食卓では、何気ない会話から息子の発言は生まれません。
顔を合わせてコミュニケーションを取る唯一の時間帯ですから、大切にしたい空間です。

会話から、息子に質問したり、話掛けるなどを毎日行っています。

突然、感動の日がやってきました。

目次

【食卓の会話】小学校1年生

息子は食事に関心が無いので、「お腹空いた」「食べたい」といった発言をしません。
食べたいモノも、息子からの発言がありません。
親が全て読み取り、息子が満足できる料理を作る日々を送っていました。


食卓でのコミュニケーションについて。
夫婦の会話と合わせて、話題づくりに、テレビを見ながら食事をします。

ながらになってしまいますが、息子の関心ある番組から食卓での発言を目的として、行ってまいりました。

まだまだ、息子にはハードルが高いのでしょうか?
食卓での発言はありませんでした。

【食卓の会話】小学校2年生

この年齢ともなると、言葉の意味を理解し始め、質問すれば的確な返事をしてくれるようになりました。

「今日は何食べたい?」
「○○食べたい!」

しかし、食卓でのコミュニケーションに進展はありませんでした。

息子からの発言を期待しつつ、会話、質問を投げかけるなど、毎日コツコツと行っておりました。
会話をしながら、テレビをみながら、ながら食事は決して良いとは言えません。
何しろ、食事が長時間になってしまいます。
学校での集団生活に合わせた食事環境を、考える必要がありました。

無理な会話を一旦取りやめ、食卓を自然な流れで迎えるカタチを取ることに変更。

【食卓の会話】小学校3年生

日々の食事で、環境作りと息子の変化を観察を継続しておりました。
最適解となる手段も見出せずに、時間ばかりが過ぎていく。

「息子は自分の意志、伝えたいことを、発言できない人間になってしまうのだろうか?」

不安ばかりが先行して、余計な心配ばかりが募ります。

突然、その時がやってきました。
息子が、食事をしながら
「オレ。ちょっと伝えたいことがあるんだ。」

すかさず、私は答えます。
「ん?なんだい?」

息子は答えてくれました。
「オレね。今日。ジャングルジムで落っこちて、膝を怪我したんだ。」
ズボンをめくり、怪我をした箇所を見せてくれたのです。

感動

何気ない食卓。
何気ない日々。

息子が学校で起きた出来事を、自分の意志で自分の発言をしてくれた。
当たり前なことなのに、胸が熱くなった瞬間です。

小さな成長なのに、私は一人外に出て涙してしまいました。
恥ずかしながら、超感動したようです。

わずかな成長も見逃さず、しっかり子供と向き合えている証拠でもあるのだと実感しました。

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